秋田市公設卸売市場の余剰地にサッカーJ2ブラウブリッツ秋田の新スタジアム建設?ーその3 秋田市場はどう変わる?(1)

以下エントリの継続内容になります。Xなどから来られた方は、こちらもご覧ください。
秋田市公設卸売市場の余剰地にサッカーJ2ブラウブリッツ秋田の新スタジアム建設?その2ーどうして卸売市場内にスタジアムが?

改めて今日から秋田市卸売市場における再整備計画の内容について、見ていきたいと思います。
尚、今更となりますが弊社は「食品流通の維持・発展」を希求しておりますので、その基盤となる卸売市場を通じて秋田市・秋田県の皆様、そして本件ではブラウブリッツ秋田の其々にとってリーズナブルな計画かどうか、を中心に検討いたします。
いろいろ言うと思いますが「たかが、コンサル」の一意見ですので、気楽に受け流してください。
また、全てをくまなく精査するわけでもありませんので、その是非については各自ご確認ください。秋田市市場の再整備基本計画はこちらです。

再整備の方針

(出所:秋田市「秋田市卸売市場再整備基本計画(令和6年7月)」以下、断わりがない場合の出所は同じ)

「ア」は食品流通のベーシックな役割や機能をしっかりと果たすこと。
「イ」「ウ」は地域創生の観点を卸売市場に付随して、地域にとって必要な場を目指すこと。
「エ」は卸売市場で働く方にとって魅力的な場であること。
それら「ア」~「エ」を構築するために「オ」連携していくこと。を盛り込んでいます。
明確で、これからの卸売市場に必要なポイントは盛り込めているように感じます。

必要となる機能

古めの卸売市場では屋根こそ付いているものの、セリ場・一時保管場・荷捌き場などは屋外環境となっているケースも多く、コールドチェーンの断絶となっています。原材料や流通経費の高騰によりロスの負担も増えているので販売時間や可食時間を保持するために求められているニーズへの対応と言えます。

ひとつ指摘すると「DXを活用するなど」という点がふわっとしている印象を受けます。「計画段階だから仕方ない」と思われるかもしれませんが、再整備の計画段階でDXを前提とした施設設計とするかどうかで全く違ってくるのです。AGV(無人搬送車)のルートを確保しておく、通信デバイスの設置位置を確保しておく、とか。
そもそも「卸売市場再整備」は従来のオペレーションを刷新する最大の機会であるので、そのタイミングでDXを実装するべきです。「再整備してからゆっくりDX」よりずっと効率的です。

施設規模
施設規模については3パターン検討された様で、
A:過去実績からの推計値
B:令和3年度の実績値
C:アンケート調査(各社の目標設定)からの推計値
から農林水産省による施設規模の算定基準より算定しつつ、秋田市市場内事業者での「部門別ワーキング部会」で検討した結果、パターンBに基づく施設規模が採択されたとのことです。

この結果、市場施設面積は従来の45,940㎡から51.8%減の22,133㎡に集約される計画となっています。

「令和3年度実績」は新型コロナの影響が大きく出ていた時期であるので、そちらを基にした施設設計というのは現実的とも言えますが、「今後大きな成長は残念ながら見込めない」といったやや悲観的イメージも付いています。部門別ワーキングでどのような議論があったか定かではありませんが、「パターンC:各社の目標設定」が採択されなかったように、市場内業者にとって魅力的な将来を想像する計画とはなりませんでした。こちらについても、どれほど実現性の高い目標値が掲げられたか分かりませんが、事業者の中には「今後の成長余地を制約された」と考えている方も居られるかもしれません。

これが冒頭の「再整備において重視する考え方:「エ」誇りをもって働くことができる市場」の足枷にならなければ良いと願います。

コメントを残す

ジャスタコンサルティングは生鮮卸売市場・食品卸流通に特化したコンサルティングサービスを提供します。をもっと見る

今すぐ購読し、続きを読んで、すべてのアーカイブにアクセスしましょう。

続きを読む