秋田市卸売市場の再整備計画で余剰地をサッカーJ2・ブラウブリッツ秋田の新スタジアムとして活用する方針を発表しました。

(出所:秋田市卸売市場再整備基本計画のp.31より)
再整備計画による余剰地活用として「スタジアム建設」は新しい展開であり、個人的にはこうした動きは歓迎したいです。但し大きな課題がありそうなので、いくつかポイントを分けて本件の実現可能性や今後の卸売市場再整備におけるパターンとなりうるか、考察したいと思います。
先ずは前提条件を整理したいと思います。
ブラウブリッツ秋田の状況
ブラウブリッツ秋田は2020年にJ3リーグを圧倒的な差で優勝し、翌2021年からJ2リーグに参入して同年13位、2022年は12位、2023年は13位と中位に着けています。正直、J1昇格までは毎年差をつけられていますが、明らかなJ2残留争いにも加わっていないチームで経営規模を考えれば十分検討していると言えます。
そんななかで頭が痛い問題がJリーグのクラブライセンス制度です。JリーグはJ1~J3までのリーグに参加できる資格を、競技基準、施設基準、人事体制・組織運営基準、法務基準、財務基準で審査し、各カテゴリへの参加ライセンスを交付しています。チーム成績が優秀であっても上位カテゴリのライセンスが未取得であった場合、昇格できない決まりです。実際、ブラウブリッツ秋田は2017年にJ3リーグを優勝していますが、当時はJ2ライセンスを保有していなかった為、J3残留となっています。
ブラウブリッツ秋田がクラブライセンスの基準として、ハードルとなっているのは施設基準です。2018年にブラウブリッツ秋田含む6クラブは「トイレの数と屋根のカバー率がいずれも不足」しているとしてスタジアムの抜本的な改善に向けた報告の提出を要件として条件付きライセンスを発行されました(こちら)。秋田市八橋運動公園陸上競技場というのは今のソユースタジアムですね。そして、2023年シーズンのクラブライセンス判定結果がこちらです。同じ項目において依然、進展がない状況であり、JリーグからJ1・J2クラブライセンスの不交付の可能性が指摘されました。2024年シーズンはクラブライセンスの交付がされましたが、新スタジアム整備計画の早期表明が最重要課題と言えます。
秋田市卸売市場以外も候補に
新スタジアムの検討自体は2017年から実施しており、現スタジアムの八橋運動公園に桑r、秋田市川尻の工場跡地や秋田市手形住吉町の大学跡地など複数を候補としていたものの断念。2020年1月の秋田市長会見で秋田市卸売市場の外旭川地区も有力な候補と表明されました。
秋田市卸売市場の再整備に伴う街づくり事業として、イオンタウンが事業パートナーと選定され、2022年3月には商業施設も含めた秋田市卸売市場の基本構想を発表します。その後、秋田県・佐竹知事等から技術的・財政的な問題を指摘されながら基本構想は微調整され、当初143億円とされた建設費も90億円まで圧縮され、佐竹知事も3分の1(30億円)程度負担する考えはあるとの認識になりました。
しかし、2026年度より着工という当初スケジュール案が「市場の整備が優先」となることで、2030年着工見込と先送りとなり、2024年2月にはJリーグ側からスケジュール面及び財政面で厳しい指摘を受けています。
新展開があったのは2024年6月。秋田市から新スタジアム候補として八橋地区を含んだほかの候補地も検討できないか提案があり、「八幡がいちばん有力だと思っている」という秋田市・穂積市長のコメントも出てきています。
2025年クラブライセンス申請に関する新スタジアム整備計画は秋田市卸売市場余剰地を基本として報告するということですが、もしかすると白紙になりかねない状況となっているのが現状の様です。(誤りがありましたら指摘ください。)
こうした背景や経緯なども踏まえて、卸売市場内スタジアムの是非について明日以降考察してみたいと思います。ポイントは以下を想定しています。
卸売市場から見た場合のポイント
1.(上の活用方針でも記載されている通り)ブラウブリッツ秋田の新スタジアム建設による賃貸借の歳入により、市の財政負担や市場使用料の軽減は期待できるか?
2.本基本計画により秋田市卸売市場は活性化できるか?

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