
さいたま市議会9月定例会でも改めて問題提起
さいたま市議会9月定例会で、日本共産党さいたま市議会議員団鳥羽恵議員による食肉市場廃止関連の質疑がありました。
さいたま市議会インターネット議会中継
鳥羽議員の質疑内容は、廃止に至る過程が不透明である点、農水省及び埼玉県もさいたま市の決定に対して懸念を示していることを踏まえて廃止撤回を求めていましたが、さいたま市はもはや存続の考えはないという反応に見えました。
鳥羽議員が最後に話された「このようなやり方では議員は答弁を信用できない」という発言は(卸売市場問題だけでなく議会運営としても)尤もだと感じます。
食肉市場にお金を出す横浜市との対比
もうひとつJAcomでさいたま市と同様に食肉市場を運営する横浜市と対比した記事が掲載されていました。
突然の「廃止」決定(下) 巨大開発の一方、食肉市場の役割は
JAcom 農業協同組合新聞(2026年9月25日)
記事は「公設市場の役割を考えるシンポジウム」の内容から、
・さいたま市が廃止理由にあげる818億円の財政負担は30年間の合計であり、1年当たりでは約27億円
・中央卸売市場食肉市場を設置する横浜市は、市場運営のため近年は年24億円強を一般会計から繰り出し(2026年は約26億円)
・横浜市はさいたま市より人口も財政規模も大きいが、年27億円が「市場を廃止するしかない負担」なのか、議論の余地はありそう
と記載されています。
卸売市場を運営できる自治体と困難な自治体が顕在化
JAcomは「横浜市はさいたま市より人口も財政規模も大きい」と書いているので、分かっているはずですが、横浜市の歳入・歳出は年約2兆円(2024年度実質収支174.6億円)、さいたま市の歳入・歳出は年約7,000億円(2024年度実質収支54.8億円)と20数億出せる自治体と厳しい自治体であることが見えます。

(出所:デジタル庁「地方財政(市町村ごと)に関するダッシュボード」)
そして、この問題は卸売市場の存続・廃止が「一自治体の財政状況」に大きく左右される問題であることを示唆しています。横浜市であっても食肉市場のために未来永劫20数億を捻出できるとは限りません。食肉に限らず卸売市場は運営する自治体の自治圏内を超えて影響を及ぼすものでありながら、一自治体の財政状況で存廃が決まってしまう状況こそ問題と言えます。
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