改めて「コンビニ売れ残りを低所得者世帯に無償提供する」考えは下品であるという話

ちっとも更新していないのに、やたらアクセスが増えているページがありました。
それが半年前に書いたこちらの記事です。
消費者庁がコンビニの売れ残りを困窮家庭に無償提供する実証事業に不快感を覚えた

6月あたりからアクセスが再度急増しているので、何か進展があったのかと消費者庁の入札情報を見ても調査事業の公募がかかったようでも無く、どうやらこちらの記事が原因?のようです。
コンビニ売れ残り食品を低所得世帯に無償提供へ 消費者庁、2025年から実証事業開始
NEWS DAILY(2025年6月6日)

この記事も1月時点から更新されていない情報を何故取り上げているのかよく判りませんが、取り組み自体は好意的に捉えているようです。
この記事きっかけで訪問者が増えていそう、ということで改めて筆者は何故この取り組みを否定するのか、について書いてみたいと思います。

NEWS DAILYの記事では、この事業の効果として2点を挙げています。
「第一に、廃棄される運命だった食品を有効活用することで、食品ロスの削減につながることです。コンビニ各社にとっても、廃棄コストの削減やSDGs達成への貢献といったメリットが見込まれます。」
「第二に、物価高騰の影響で生活に困窮する低所得世帯への社会支援となる点です。食費の負担軽減や栄養確保に寄与し、地域の福祉向上にもつながるでしょう。」

第一の効果については結局「食品ロスは誰にとって何の問題なのか」というテーマです。これについてはカテゴリー「食品ロス」に書いています。が、特に経済問題としてコンビニでの食品ロスは所謂「コンビニ会計」によって本社側(フランチャイザー)と店舗側(フランチャイジー)でも考え方が変わります。双方にとって一概にメリットがあるとは思いません。(機会があればこの辺も書きます。)

第二の点が「下品」と感じるポイントで、どうして対象が「低所得世帯」なのかです。
賞味期限・消費期限を設定している理由は衛生面だけでなく、時間経過による品質の劣化など「販売側として自信を持って提供できる状態でない」と判断されたからです。そうしたものを提供することで「美味しくない」「また購入したいと思わない」と思われたくないのです。

そうした商品を「低所得世帯」に押し付けることが何より下品と感じています。
当然「低所得世帯への社会支援」が必要なことは理解します。ただ、別の形で経済的な支援を行えば良いので、食品ロスと絡める必要はありません。

試しに「低所得世帯」を別の対象に変えてみてはどうでしょうか。「消費者庁職員」なんていいかもしれません。そうして「消費者庁職員」の浮いた食費を集めて新鮮な食事を「低所得世帯」に提供する、というなら反対しません。むしろ身を削った素晴らしい取り組みだと思います。

一つ上の文章で「消費者庁職員」を「あなた」に変えてみてください。
少しでも嫌悪感を抱くようであれば、「低所得世帯」に対して行おうとしていることが下品であることが分かっていただけるのではないかと存じます。

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